倫理の本棚ブログ

倫理研究所の出版物をご紹介します。

親の倫理―父のひかり母のぬくもり

皆さんこんにちは。

今日は『親の倫理』をご紹介します。

 

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『親の倫理―父のひかり母のぬくもり』
倫理研究所
新世書房/定価¥900(税込)
新書判 268ページ

 

家庭教育、学校教育、企業教育、社会教育と、
生涯を通して人は様々な教育を受けて成長します。
なかでも、家庭は人間にとって最初の、
そして最も重要な教育の場と言えるでしょう。

母親のお腹に命が宿ったときから、
子供は両親から多くのことを学び、育っていきます。
子供にとって、家庭こそ人間らしい生き方を習う大切な場であり、
親の言動や姿勢、もっと言えば生き方そのものが、
子供の成長に大きく影響します。

 

本書は、親としての子供に対する教育の原点を考えるとともに、
子供の将来を見すえて親がなすべき役割について、
子に注ぐべき愛情のあり方についてお伝えします。
 

 家庭教育の根本は、「子は親の私物ではない。大自然の力で生まれ、他と比較できぬ独自の個性を持った存在である」ということをはっきり知ることです。(本書P.52)

 子どもは内に秘めた創造性・独創性・運動性・記憶力・感受性など、様々なものを持っています。これらを親の愛情で引き出された子どもは、その後の学校生活や社会生活の中で、何が大切かを直感的に判断できる人になっていくのです。(本書P.68)

 

父親は厳しい愛を、
母親は優しい愛をわが子に注ぐことが親としての原点です。
注意すべきは、過度なしつけや、
過保護ともいうべき過剰な愛情を注ぐことではありません。

大切なのは、わが子の成長に絶対の信頼を寄せること。
たとえ子供に様々な問題が起きたとしても、
それは親自身の問題と受け止め生活改善に踏み出すことです。
そうした両親の姿勢は必ず子供に反映し、
子供は無限の可能性を開花させ、
逞しく成長していきます。
 

 子どもの不自然な行動は、子ども自身にその原因があるのではないのです。子どもを取り巻く環境、特に親こそが最も大きく、子の成長ぶりを決めていきます。
 子どもを叱ることで親の権威を保とうとすることほど愚かなことはありません。叱れば叱るほど、子の心は歪み、ひねくれ、親の願いとは反対のことばかりしようとするものです。
 子どもは、親の真摯に生きる態度にこそ権威を感じとります。苦手なことに挑戦し、学ぶことを楽しむ親であってこそ、子に常に新鮮な酸素を送りこみ、生命力を湧き起こさせるのです。(本書P.177)

 

親の期待どおりに子供を変えようとするのではなく、
まず親が変わり、子供と共に成長進歩することが、
古今東西不変の「親の倫理」です。

本書では、読者の皆様が親子の絆を深め、
子供の逞しく生きる力を養い、
明朗・愛和に満ちた家庭を築かれることを願い、
様々な角度から「親の倫理」について解説しています。
ぜひご一読ください。

 

《目次より》

まえがき

序章 ちょっと待て「教育」

第一章 子に学び、子と学ぶ
ガンバリズムは返上します/命の荘厳に目覚めるとき/教えることは希望を語ること/子を持つ同じ親として

第二章 幼児期は種まきのとき
胎から始まる教育/人格形成は幼児期から/しつけとは子どもへの理解

第三章 親は子をはぐくむ土壌
現代っ子をとりまく環境/親に見えないSOS/そのままに伸ばせ子どもの力/ふれあいが育てる健やかな感性/苦しみ抜いて知る親の喜び

第四章 問題児ではなく問題親
子どもを変えようとする前に/家庭はやすらぎの場であれ/「愛されたい」より「愛したい」/子どもを縛る親のエゴ/子の意欲をそぐ夫婦の不和

第五章 子育ては親育ち
親の信頼は子どもの活力源/独りよがりの「よい子」観/大切にしたい子どもの「今」/無償の愛をふりそそぐとき/わが美点を子どもに見せる

第六章 親の資格・親の喜び
わきまえたい親の限界線/親にしかできない役割/自然の恵みに身をゆだねる/良き土壌とは/親と子の壮絶なドラマ

あとがき

 

本書は倫理研究所ホームページ内

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