子が変わる―[登校拒否]15組の親たちの実践
皆さんこんにちは。
今日は『子が変わる』をご紹介します。
『子が変わる―[登校拒否]15組の親たちの実践』
倫理研究所 親子倫理研究室編
新世書房/定価¥1,100(税込)
B6判 272頁
わが子に何らかの問題が生じた時、
親とすれば、子供をどうにかして救いたい一心で、
解決の糸口をさぐるでしょう。
その際、原因は子供をとりまく環境にあると考えたり、
子供自身にあるとみなしたりするのではないでしょうか。
しかし、これまでにも『親の倫理』『学童愛育の書』などの紹介記事で触れたように、 倫理研究所が研究・普及を進める純粋倫理においては、
子供の問題は親の心の持ち方や生活の不自然さの表われだと考えます。
親と子はひとつながりであり、子どもは親の心を実演しているだけだからである。したがって子どもに問題が表れた時は、子どもを改めようとするのではなく、親がその問題によって教えられた不自然な生活を改めれば、子どもには指一本触れなくても問題は解決する。(本書「まえがき」より)
「親が変われば子が変わる」が「親子の倫理」の根本です。
本書ではその実証事例として、
「登校拒否」を乗り越えた15組の親子を取り上げています。
小学生、中学生、高校生以上という括りで、
それぞれを章立てて紹介しています。
すべての事例で共通していることは、
子供が学校へ「行きたくても行けない」状態に陥ったとき、
その原因が親の不自然な心と深く関わっているということ。
そして、親が子供の問題の根本原因を自らの中にさぐり、
自己変革に取り組むことで、
生活の不自然さが正されると同時に、
親が干渉せずとも子供が進んで学校へ通うようになること。
さらに、親は親としての役割を自覚し、
家族の絆を強固にすることができるということです。
子どもの問題を解決した親たちが決まって言う台詞があります。「私たち夫婦はこれまで意見の衝突を恐れ、本音で話し合うことを避けてきました。しかし今回子どものことで、結婚以来はじめて真剣に向き合って話をし、はじめて本物の夫婦になることができました」
ここに取り上げた十五組の事例は、いずれも家庭における父親の役割の重要性、夫婦の心の一致の大切さ、そして夫婦が向き合うということは具体的にどういうことなのかを教えてくれます。(本書「あとがき」より)
子供を取り巻く様々な問題の根底には、
厳然として「親たちの問題」が横たわっています。
そして、夫婦の心の一致こそが家庭における絶対の柱であるのです。
そのことを気づかせるために子供が問題を起こしている、
親自身がそのように捉える時、
明確な解決への糸口が見えてきます。
「親の実践で子が変わる」ことを著した本書が、
現在、子供の不登校に悩む方はもとより、
子育ての諸問題に悩む皆様にとって、
生活改善への一歩を踏み出す力となれば幸いです。
ぜひご一読ください。
《目次より》
1章 小学生
前向きな私への変身
「頼れる夫」に気づいた時
責め心を捨てて知った親の愛
2章 中学生
四十四日目の再出発
ありのままの自分と向き合って
未熟な母親からの脱出
登校拒否の中で大きく成長した長女
「共感」を生んだ感謝の心
初めて知った夫の寂しさ
親父の出番
「聞く」実践で学んだこと
3章 高校生以上
息子にもらった夫婦の時間
母への恨みとの決別
心の鍵を取り外して
我慢が長男を閉じ込めていた
本書は倫理研究所ホームページ内
「倫理の本棚(オンラインストア)」よりお申込みいただけます。