男を生きる
倫理研究所編
新世書房/定価¥1,000(税込)
新書判 242頁
昨今、男女の性差が曖昧になったといわれます。
街を歩く若者たちの服装をはじめ、
進学、就職など人生の選択肢においても、
男女間の差異は薄らぎつつあります。
しかしながら、本来、男女は異なる資質を備えているもの。
それぞれにしかできない役割や使命があるはずです。
そこで本書は、現代日本における男の生き方を考えるべく、
「仕事」「家庭」「人生」のテーマに分けて論じています。
私たちはさまざまな仕事に従事しながらこの世を生きていく。ゆえに自分の生きた証は仕事を通してこの世に現れる。自分の生き方と仕事とは、まさに同一のものだと言っていい。自分の志や理念を仕事を通して実現させようとする姿の中にこそ、男の真価がうかがえるのである。
(Ⅰ仕事「男の真価」より)
夫婦の関係は二人の意志によって決定したものなのだから、一度信じた以上はどこまでも信じて歩み、愛の誓いを喜んで守る。これこそ男の生き方といえるのではないか。たとえて言えば、男は機関車のようなものだ。ただひたすら目標に向かって走り続けていくのである。
いつもほほ笑みを忘れず、妻の言うことはなんでも「そうか」と快く聞き、妻が失敗した時も笑って済ませるような広い心で生きていこう。そんなところにこそ、大いにこだわっていきたい。
(Ⅱ家庭「男の笑顔」より)
男が男であり続けるためには、いろいろな条件があるだろう。その中の一つに自分がやったことを吹聴しない、押しつけないということがある。
身近な例では、子どもが成長期にあたかも自分一人で大きくなったような態度で、自分は親の世話になった覚えなどない、などと口答えすると、おまえはいったい誰のお陰で学校に行かせてもらっているのかと、思わず口ばしる親父がいるが、この言葉を口にした時、親父は親父ではなくなるのである。
子どもは誰のお陰で今の自分があるのか痛いほど分かっている。しかし、時には口答えをし、反抗してみたいのだ。(中略)それを知った上で、大きく温かく子どもを包み込んでやってこそ親なのである。
(Ⅲ人生「男の涙」より)
倫理研究所の研究員が自身の体験や、
出会った人々の体験を踏まえつつ、
職場人として、夫として、父として、
男を生きる喜び、醍醐味を語ります。
ぜひご一読ください。
《目次より》
Ⅰ 仕事
男の冷や汗/男の好き嫌い/男の時間/男の勝負どころ/男の真価/男のチームワーク
Ⅱ 家庭
男のゲンコツ/男の家族/男の笑顔/男の内助/男の耳/男の出番/男の詫び/男の原点
Ⅲ 人生
男の勇気/男の涙/男のロマン/男の幸福/男の慟哭/男の看板/男の誘惑/男の誇り/男のけじめ/男のいのち/男の決断
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