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倫理の本棚ブログ

倫理研究所の出版物をご紹介します。

いかに乗りきるか

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丸山竹秋著
新世書房/定価¥900(税込)
新書判 298頁

 

人生を海に例えるなら、
いつも凪いでいるとは限りません。
学校では、受けなければならない難しい試験があったり、
職場では、容易でない交渉ごとや経営に直面したり、
また、家庭においても、様々な災難にあったり、いさかいが起こったりと、
荒浪に相当するような出来事がたくさんあります。

では、どうしたらその荒浪を乗りきっていくことができるのでしょう。

凪ぎの時になまけ、練習を怠っていては、
いざという時に櫓をこいでもうまくいくわけがありません。
オールの正しい持ち方、使い方、姿勢、力の入れどころなど、
日頃から基礎をしっかりと身に付けておくことがまず大切です。
そのうえで、著者はこう言います。

 

 まず荒浪にさからおうとしないことだ。さからうというのは、憎悪をもって反対、反撃しようとすること。あるいは憤怒をこめて押しのけようとすることだ。

 そうではないのだ。荒浪は起こる理由があって実際にそこにそうして起こっているのだから、それを受け入れ、その状態を利用して、それに乗っかっていくことだ。浪と喧嘩しても勝てっこない。サーフィンなどは浪に乗ることによって、前進できるのである。

 火事に対して、喧嘩してもはじまらぬ。憎悪も憤怒も、しばらくおあずけにして、すばやく水や消化液をかける。火の上に覆いをかける。人に知らせる……。

 いろいろな適切な手段、方法は憎悪や憤怒や恐怖などの無いときに、さっと頭にひらめき、実行されるのである。(「はじめに」より)

 

人間は荒浪に揉まれてこそ、人として磨きがかかり、
同時にそれを乗り越えたところに、
人生の面白味が湧くのだということを、
実際の体験を交えながら、解説しています。

 

 言いたいことを堂々とのべる。誰でもそう言いたいとは思っているだろうが、堂々とというのは、あんがいむずかしいのだ。それが証拠に、いつも堂々としている、という人は、わりあいに少ないからだ。(中略)

 上司におべっかをつかいやすい卑屈な心があるとか、保身にきゅうきゅうとしているとか、すぐに感情的になりやすいとか、いろいろと原因がある。では、そうした原因をすぐ排除できるかというと、おっとどっこい、そうかんたんには問屋がおろさぬ。持って生まれた性質は、なかなか直りそうもない。では、どうしたらよいのか。(中略)

 これにたいしてはつぎのように答えたい。それは「やっただけのことは、かならずある」という真理だ。やってもだめだではなく、やっただけのことは、たとえわずかに見えるかもしれないが、必ずそれだけの結果がある。

 たとえば仕ごとにうちこんでやる。するとわずかずつでもそれについては腕があがる。それだけエキスパートに近くなる。するとその点については堂々と、あるいは堂々に近い発言ができる。(中略)

 職場で働く以上は、自分の仕ごとに全力をかたむけようとする。それをしないで、堂々と発言することはできない。仕ごとに精出しただけ、その効果はどこかに出てくるものであり、そこが自信ともなる。だから堂々といえるのである。
(「堂々と言えるためには」より)

 

「どうしたら今を充実して生きることができるのか」
「迷いを捨てるにはどうすればいいのか」
「失敗したときにはどうすればいいのか」
「自分を好きになるにはどうしたらいいか」……など、
心配や、不安に駆られ
前へ進むことをためらうときに、
本書を開いてみてください。

著者のまっすぐで忌憚のないエールが、
あなたの背中を力強く後押ししてくれるでしょう。

 

《目次より》

第一章 今を充実して生きる
第二章 幸福は働きとともに
第三章 迷いを捨てて打開する
第四章 学ぶ気があるか
第五章 欠点を長所に変える
第六章 やってやってやりとおす
第七章 批判したくなるとき
第八章 自己の立場を自覚する
第九章 期待に応えられるか

 

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