倫理の本棚ブログ

倫理研究所の出版物をご紹介します。

しあわせなお産―りんりの育児①

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倫理研究所
新世書房/定価¥1,000(税込)
A5判 63頁

 

「お産は、苦しいもの」そう思っていませんか。
長い間、女性にとって「お産は一大事」などと言い伝えられてきたので、
そうした先入観があるのは、仕方のないことかもしれません。
また、むかしと違って、いまは出産についての情報が多く、
辛い出産を経験した他のお母さんの声を耳にして、
「お産=痛い、こわい、苦しい」という自己暗示にかかり、
不安におびえている人もいるかもしれません。

倫理研究所創立者である丸山敏雄は、
本来の出産のあり方と多数の体験事例の研究をとおして、
『無痛安産の書』を著しました。
本書はそのエッセンスを現代風にアレンジし、
絵本スタイルにしたものです。

妊娠、出産、そして産後のお母さんの心構えや生活態度、
お産を控えた妻を支える夫の心得など、
平易な文章と優しいイラストが、
喜びに満ちあふれた「しあわせなお産」をリードしてくれます。

 

妊娠、出産は自分の力でできるものではありません。
その証拠に「男の子がほしい」「女の子がほしい」と思っても、
こちらの要望どおりにはいかないし、
「真夏や、真冬の季節には生みたくない」と思っても、
〝そのとき〟がきたら、おなかの中の赤ちゃんは、何の遠慮もなしに生まれてきます。
昼間でも、夜中でも。場所だっておかまいなし。
なぜなら、すべては自然がきめることだからです。〔中略〕

妊娠は、地球上に人類が誕生してからずっと、
いのちをつなぐためにつづけられてきた、自然のいとなみ。
このかけがえのないいのちを授けてくれた、自然の大きな力に、
深い感動と、感謝の心をもって、
明るく、ほがらかに、妊娠期間をすごしましょう。
(「お産は喜び」より)

お産が苦しく、重いものとなってしまう原因のひとつに、
こわがればこわがるほど、落ち着きを失って、
パニックになりやすい、ということがあるのです。

いやがる、はずかしがる、めんどうがる……。
こうした気持ちをずっと引きずっていることも、安産から遠ざけることになります。
もっといけないのは、いやがることです。
妊娠にかぎらず、いやがって行なったことは、なにひとつうまくいきません。
また「身重(みおも)」という言葉のイメージから、
妊娠を〝特別なこと〟と考えがちです。
たしかに、体は重くなるし、責任も重大です。
でも、だからといって、心まで重くする必要はないのですから……。

「りんりの安産」は、むずかしいことではありません。
恐れず、憂えず、いやがらず、
妊娠を心から喜んで、
「いのちをつなぐ、大切なつとめを果たしている」という
誇りと気概をもって暮らしていけば、だいじょうぶ。
きっと、あなたも安産ができます。
(「だいじょうぶ だいじょうぶ」より)

 

わが子とはじめて出会う、お母さんとなる瞬間――。
それは、かけがえのない、最高のしあわせです。

本書が、これからお母さんになられる皆さんの、
心の支えとなればなによりです。
ご一読ください。

 

《目次より》

・お産は喜び
・だいじょうぶ だいじょうぶ
・ストレスは禁物
・ふつうに ふつうに
・暮らしの中に花を
・胎教
・お父さんの役割
・はじめまして!
・りんとした心で
・大きくても 小さくても
・お母さんは元気で美しい
・お産とお金のはなし

 

倫理研究所ホームページ内
倫理の本棚(オンラインストア)」でご購読いただけます。

新世(2016年8月号)

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倫理研究所/¥200
A5判 112頁

 

『新世』は生涯学習総合誌です。
毎月、家族や親子のつながりを考え、
家庭・職場・地域の人間関係をよりよくするヒントをお伝えしています。

8月号の特集は「夏休みの親と子」です。
子供たちにとっては、待ちに待った夏休みです。
〈さぁ、いっぱい遊ぶぞ!〉とはやる気持ちを抑えきれず、
宿題や家のお手伝いなどを疎かにしがちな子供の姿に、
つい苛立ってしまう親御さんも少なくないのではないでしょうか。

そこで本特集では、
2名の体験レポートと、
富士教育センターでの夏期の青少年セミナーを紹介しながら、
夏休みを迎える子供たちとの向き合い方について、
また、子供の自主性を培う“夏休みの家庭教育のあり方”についてお伝えします。

 

 子供の教育で大切なのは、お父さん、お母さんが「して見せる」ことです。どんなに言って聞かせても叱っても、なかなか通じないことが少なくありません。しかし、親がしていることはその通りに真似をします。〔中略〕

 「勉強しなさい」とどんなに口酸っぱく注意しても、なかなか効果は表われないでしょう。例えば、お母さんは裁縫したり、パソコンで資料を作ったりしながら、「これがお母さんの夏の宿題よ。○月○日までに仕上げるの」と伝えてみましょう。そうしているうちに、子供は〈ママに負けてはられない〉と、宿題に取り組むようになります。(「夏休みの家庭教育」より)

 子供自身の力で物事を成し遂げる体験は、将来的にも貴重な経験です。しかしそれを経験させるには大人の意識が切り替わらないと難しいんです。

 子供が答えを見つける前に答えを与えたほうが、何だか手っ取り早くて得な感じがする時代です。しかしだからこそ、うまく行かなくても手を出さず、子供を信じて励まし、子供自身が解決していく体験ができるセミナーにしたいと思っています。(「富士研の青少年セミナー」より)

 

夏休みは子供が一回り大きく成長するチャンスです。
そして、親と子供が接する時間が長いからこそ、
親子の絆をしっかりと結び、深めるチャンスでもあります。
ぜひ本特集でお伝えするポイントやヒントを活用して、
有意義な夏休みをお過ごしください。

連載では、生活の指針を示す「新世言」や、
苦難は幸福の門を実証する「体験記」、
読者からの相談に答える「こちら生活相談室」などを掲載。
「つなぎ、拡がる倫理運動」では、
金沢で開催された「教育創生フォーラム」をレポートしています。

また、今月号では、
5月28日に熊本市で開催された「くまもと元気モーニング」より、
2名の震災体験談をお伝えします。
未だに地震が頻発し、気が抜けない状況の続く熊本ですが、
現地で被災された方々の生の声は、
地震と向き合い、備えるうえで多くの示唆を与えてくれます。
ぜひご一読ください。

 

《目次より》

巻頭言
・新世言「死は生なり」丸山敏秋(倫理研究所理事長)

巻頭連載
・気と骨―歩み続けるひとびと[77]-関島登氏(92)(水ひき工房せきじま)

特 集
・夏休みの親と子

  体験レポート
  ・長所を褒め、好奇心の芽を伸ばしています
  ・夏休み中も、普段のままの生活リズム
・夏休みの家庭教育「自主性を培うヒント」
・富士研の青少年セミナー「赤富士やご来光、満点の星を仰ぐ。夏休みだからこそ、日常と違う体験を」

連 載

・明日へのエール[20]-「日本の伝統文化を守り、後世へつなげよう」
・にっぽん名勝紀行[8]-「盛夏の大地」山梨勝弘(風景写真家)
・摘んで、味わう野草帖[8]「ヒルガオ、ホタルブクロ」岡田恭子(料理研究家
・世界一期一会[8]-「インドその5」三井昌志(写真家)
・心の摘み草[438]-「弱点を知り、その上で」岸本葉子(エッセイスト)
・昔むかしの物語[20]-「ゴロ吉とタゴ作」すずき大和(絵本作家)
・思い出オルゴール[113]-「この世の花」
・味力ある一冊[42]-「鎌倉駅近くの、忘れられないカツ丼」増田明美(スポーツジャーナリスト)

 

定期購読及びバックナンバーも購読できます。

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苦難は幸福の門-生活倫理相談ガイドブック

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丸山敏秋著
新世書房/¥1,000(税込)
B6判 216頁
ISBN978-4-908490-00-2

 

本書は、以前に本ブログでご紹介しました、
答えはあなたの掌のなかに―生活倫理相談ガイドブック』の内容を踏まえつつ、大幅な加筆修正を加えて刊行されました。

純粋倫理という生活法則にもとづき、
いろいろなカウンセリングの理論や手法を援用しながら、
来談者が苦難解決と生活改善の答えをみずから見出すことをサポートするのが、
本書がガイドする「生活倫理相談」です。
生活倫理相談士(相談士)が、
純粋倫理の学びと実践の支柱である苦難観を正しく理解していることはもちろんですが、来談者もまた苦難観をよく理解していれば、
よりスムーズに倫理実践に取り組めることでしょう。

そこで、本書では苦難観(苦難は幸福の門)を詳説しながら、
生活倫理相談の要諦を余すところなくお伝えします。

 

 欲張って知識だけを身につけても、実践が伴っていなかったら、飾り物が増えただけで、生きた知恵にはなりません。「いざ実践!」の契機になるのが、さまざまな苦難です。

 苦難は幸福の門。

 その真の意味の理解は、生活倫理相談を受けて実践することで深まるでしょう。また生活倫理相談士の方々は、「まことの働きにより、人を助け、人を救い、人の喜びをわが喜びとする」(『万人幸福の栞』第十条)という境地を実感できるに違いありません。(「はじめに」より)

 第一は、「苦難に真正面から向き合う」こと。苦難に見舞われるとどうしても及び腰になります。辛ければ辛いほど、逃げ出したくなり、早く解決したいと焦るでしょう。心は落ち着かず、自分の置かれている状況が見えなくなってしまいます。そのような姿勢を改めるのです。

 第二のポイントは、「苦難の本質を見極める」こと。すなわち苦難に対する正しい理解と認識を持つことです。

 そして第三は、「一つひとつ正しく切り開いていく」こと。これは確かな実践に挑むということです。理解はしても行動に移さなければ、状況は何も変わりません。(「第一部 生活倫理相談の概要」より)

 苦難に見舞われると、辛さ苦しさで心はうち湿った状態になってしまうでしょう。そこで思いきって気持ちを切り替え、「きっとよくなる」と、未来に対して希望を抱くのです。するとその明るいプラスの気持ちは、うち湿った心の感情を相殺させて、心は「0」の状態に置かれます。それを「0化」と呼びましょう。

 そうなるとそこに、大自然の「生成発展」の力が作動します。「よりよくなる」方向に物事を推し進める宇宙意志です。事はおのずから望む方向へ進んでいくでしょう。「0」の状態の心(心境)、それが「純情(すなお)」にほかなりません。『万人幸福の栞』十二条の「捨てる」こと、十六条「ささげ尽くす」ことも、自分を「0化」することに通じます。世の中で真に成功した人、偉大な働きをした人はみな、「0化」によって大きな力をキャッチしたのです。(「第三部 狭き門より入る」より)

 

第二部「聴く力を養う」で詳説している「アクティブリスニング」は、
家庭や職場、日常生活においても大いに活用したい実践です。

これから資格取得にチャレンジする方々必携の書であり、
また、すでに相談士の資格を得ている方や、
これから「生活倫理相談」受けようとする方々にも、
ぜひともおすすめしたい一冊です。

 

《目次より》

はじめに

第一部 生活倫理相談の概要
 第一章 苦難観の理解を深める

 第二章 個人指導から生活倫理相談へ
 第三章 生活倫理相談とは何か

第二部 聴く力を養う
 第一章 心の法則とカウンセリング

 第二章 アクティブリスニングの意義

第三部 狭き門より入る
 第一章 明朗の極意

 第二章 「捨てる」生活
 第三章 「いま・ここ」に生きるために

おわりに

 

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