倫理の本棚ブログ

倫理研究所の出版物をご紹介します。

おおきくなあれ りんりの育児③ 幼児編

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倫理研究所
新世書房/定価¥1,000(税込)
A5判 56頁

 

「りんりの育児」シリーズ第3弾は「幼児編」です。
少しずつ行動範囲も広がって、
活発に動き回って遊ぶ幼児期の子供たち。
怪我をしないか、服を汚さないかと、
見守るお母さんはハラハラドキドキ。

また、好き嫌いの意思表示をハッキリと示したり、
「あれは何?」「これは?」と、
身近な色んなものに関心を寄せはじめるのもこの時期の特徴です。
遊び、しつけ、人との関わりなどをどの様に教え、
子供の病気や失敗とどう向き合えばよいのか。

幼児期の子育てにおける親の心構えを、
色鮮やかなイラストを添えてお届けします。

 

お手本は親

「守ってもらいたいこと」が習慣になるように、
はじめは一緒に、手を貸しながら、
10回、20回、1ヵ月、2ヵ月……と
長い目とおおきな気持ちで、
こどもがわかるように繰り返し教えましょう。
こどもは、親をお手本にしています。
「例外」や「特別」はなるべくつくらないように、
一貫した態度でのぞみましょう。
きぜんとした態度も時には必要です。
たとえば、歯みがき。
昨日はしたけれど、今日はしない、というのは、
理由はどうであれ、好ましいことではありません。
両親の決めたことが、動いたり変わったりすると、
こどもは混乱するばかりで、何も身につきません。
こどもは、お母さんの一貫した姿勢、態度に納得し、
安心するものです。
そして、「こういうことをするのは、いけないことなんだ」
という善悪の判断ができるようになり、
道徳心や、すなおな心が育っていきます。

幼児の7つの手はじめ

1.早寝・早起きの生活リズムをつくりましょう。
2.清潔を心がけた生活習慣を身につけましょう。
3.食事は楽しく、できるだけ家族そろっていただきましょう。
4.ほがらかに、元気な声でお返事を。
5.遊び終わったら、きちんとお片付け。
6.家族そろってあいさつの習慣を(おはよう・おやすみなど)。
7.トイレトレーニングは、ゆっくりゆっくり。
  おねしょ・おもらしは、気にしない、あせらない、
  他の子と比べない。

これらの習慣を、こどもの発達段階に合わせて、
あせらず、ゆっくり、根気よく養っていきましょう。
幼児期に身についた宝はなくなることはありません。
忘れているようでも、いざという時にかならず表われ、
わが身を助けます。
美しい習慣はこどもへの最大の贈りものです。

 

子育ては、いつの時代でも重要なテーマです。
子を持つ親のだれもが、
子供と過ごす楽しさや喜びを味わう反面、
悩んだり不安になったり、といった経験があるのではないでしょうか。

本書は、倫理研究所創立者・丸山敏雄の育児法を、
現代の若い両親に理解していただき、
活用されることを願ってアレンジし、まとめたものです。
お父さんお母さんの心の支えとなれば何よりです。

 

《目次より》

遊び
・ふれあう

・汚しても
・こども同士のトラブル

家族のつながり
・夫婦仲良く

・祖父母の存在
・弟・妹の誕生
・ゆたかな人間関係を

しつけ 急がず、あせらず、根気よく
・ゆっくり、ゆっくり

・お手本は親
・家族で楽しい食卓を
・こどもの「なぜ?」「どうして?」
・心を受けとめて
・幼児の7つの手はじめ

こどもの病気
・今、これからを見つめる

子育てに苦しさを抱えていたら…
・苦しさの根っこは…

・心をひらく
・失敗の向こうに光が

 

倫理研究所ホームページ内、

倫理の本棚(オンラインストア)」でご購読いただけます。

清き耳

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丸山敏雄著
新世書房/¥1,100(税込)
B6判 296頁

 

良いことをすれば幸福になる、
「徳福一致」の生活法則を発見・唱導した丸山敏雄は、
多数の研究論文を執筆しましたが、
一方で、日常生活で誰もが経験する、
身近な題材をテーマとした随想も多く書き残しました。
その中から、日常の暮らしに直結した24篇を厳選し、
一冊にまとめたのが本書です。

たとえば、本書のタイトルの一文字にもなっている「耳」については、
こう記しています。

 

 聞かねば耳ではない。まともに、ありのままに、淡々として私情私意、我情我欲を挿し挟まずに、たださながらに聞く、これがほんとの耳である。
 聞こえても、そのままの意味に取らなかったり、反対にとったり、裏を考えたり、ねじけたり、ひねったりする人の耳は、その耳の穴がゆがんでいるのであろう。ゆがんでいるから言葉がねじけて入って来る。通りが悪い、途中にひっかかる、外情が内達せぬのである。(中略)
「清き耳」――これは子供の耳である。(「耳」より)

 

家庭での振る舞いは言うに及ばず、
人との接し方、生き方など、人の営みの実例を挙げて、
具体的に分かり易く、時に優しく、時に厳しく語りかける著者。
とりわけ、生活の根幹をなす「職業」については、こんな厳しい言葉も並びます。

 

 人生の推進力は働きであり、それが方向を決定したものが職業である。(中略)どのような心がけで務めているかによって、その人の生きる誠意が定まる。職業が、正しい方向をとり、誠意で進んでいるとき、人がほんとうに生きておるのである。これを「天職に生きる」という。(中略)

 目の前のことを、なまけ、きらい、いやがる人には、職業は与えられぬ。己の職業に身命を打ちこむことのできぬ浮気ものは、ただ今日一日、この仕事に、汗を流そう。喜んで進んで力を傾けよう。(中略)はたらきは、己を捨ててその天職につくすところに、成就、結実する。この道行きが人生で、この果てが、至楽至尊の境である。(「職業は人を苦しめるか」より)

 

さらに、「悩み」や「不幸」については次のように説いています。

 

すべてのなやみは己を守ることにより起こる。己を立てることにより起こる。我がままがもとである。(「生きることは悩みであるか」より)

すべての不幸は、わがまま勝手からくる。「わがままを捨てる」。これが、ただ一つの正しい生活であり、他には無い幸福になるみちである。(「捨てる生活」より)

 

家族がぎくしゃくしたとき、
職場の人間関係に悩んだとき、
人生に行き詰まりを感じたとき、本書を開いてみてください。
著者が示す、より良く生きていくための心の持ち方と暮らし方のヒントは、
私たちに大きな示唆を与えてくれます。

 

《目次より》
猫と合理迷信

家庭と動物
帯と鉢巻
早起き
朝のしごと
あいさつ
食事文化
時間
出足と引き足
コロンブスの卵

猿ぢえ
予言者
無眼坊夜話
生命はわがものか
職業は人を苦しめるか
生きることは悩みであるか
うなぎと遺言
真実は何処に
捨てる生活
損得なし
祖孫一身
恵蘇の宿
封建性はこのように生きている

 

倫理研究所ホームページ内
倫理の本棚(オンラインストア)」で販売しています。

新世(2016年12月号)

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倫理研究所/¥200
A5判 112頁

 

家族や親戚、友人、同僚と、
一緒に食事をする機会が増えるのが年末年始です。
皆で食卓を囲んで、楽しい時間を過ごすとき、
料理は一際美味しく感じられませんか?

人が集まる場所に食事が提供されると、話題はどんどん膨らみます。
何より料理には作ってくれる人の愛情が詰まっています。

12月号の特集は「共に食べる喜びを」です。

地域の人たちによる「共食」スペースとして、
世代や国籍を超えて多くの人たちに利用されている、
「地域リビングプラスワン」(東京都板橋区)の取り組みや、
3名の体験レポートを通して、
家族や友人、地域の人々の心をつなぎ、
心身の健康を育む「共食」についてお伝えします。

 

みんなで食卓を囲むようになってからは、家族の会話も弾み、食事の時間が一際楽しみな時間になりました。その頃から、娘が目に見えて健康になっていったのです。夜の発作も減り、毎月の病院通いが、二ヶ月に一度から三ヶ月に一度となって、幼稚園を卒園する頃には服薬の必要がなくなりました。娘の病を通して、家族のつながりも一層深まりました。(体験レポート②より)

せめて一日のうち、一食くらいは家庭で、生命のもとである食事をとりたい。これは万人の希望であろう。親子・夫婦団欒の中での食事、そこに生命活動をさかんにするもとがあるのである。(中略)
 子供は、親の食事の状態を見ている。朝飯、夕飯……いのちの元とも思わず、ただ無造作に食べる親の口元。ありがとうと感謝しながら、たとえ粗食であっても謹んで、おいしくいただく親の表情、しぐさ。そんなものを虚心に子供は見ていて、すぐその通りに実行するのである。(「家庭教育の基本は、食事にあり」より)

 

連載の「新世言」では、
昨今の人工知能(AI)のめまぐるしい進歩を受けて、
便利や効率主義に潜む「機心(機械にとらわれる心)」について触れ、
機械に支配されない生き方の必要性について提言しています。

「明日へのエール」では、
大変動の世の中でも生き残る企業に共通する「秘訣」について、
「誠を貫く働き」や「共尊共生の精神」を主軸とした、
倫理法人会での学びをお伝えします。

「わくわく子育て親育ち」では、
物事の順序を決める際のポイントは「長幼序あり」として、
兄弟や姉妹をもつ家庭では何事も、
「まず上の子から行なう」ことの重要性をお伝えします。

「からだを整え、すこやか毎日」では、
柔道整復師の佐藤正孝さんが、
ストレートネックの改善・予防法について解説します。

ぜひご一読ください。

 

《目次より》

巻頭言
・新世言「『機心』が人を惑わす」丸山敏秋(倫理研究所理事長)

巻頭連載
・歩み続けるひとびと「気と骨」(81)-髙野昌明(からすみ元祖髙野屋会長)

特 集
・共に食べる喜びを

  ・地域の取り組み「『おうちごはん』『おかえりごはん』」(NPO法人ドリームタウン)
  ・レポート「親子そろう幸せ」
  ・レポート「手料理と家族団らんで娘も健康に」
  ・レポート「世代を超えてつながる集い」

連 載
・小学生の作文(2)「大切な家族へ」

・明日へのエール(24)「誠を貫く働きが、企業の繁栄につながる」
・グローバル時代の倫理運動(2)「ブラジル倫理の会②」
・わくわく子育て親育ち(12)「どの子もみんな素晴らしい」
・親と子のページ(5)「ようこそ!『子育てセミナー』へ」(家庭倫理の会高松市
・にっぽん名勝紀行(12)「極寒の奥日光」山梨勝弘(風景写真家)
・摘んで、味わう野草帖(12)「ツワブキユキノシタ」岡田恭子(料理研究家
・世界・一期一会(12)「ブータンその3」三井昌志(写真家)
・昔むかしの物語(24)「鴨とりごんべえ」すずき大和(絵本作家)
・心の摘み草(442)「身近な挑戦者」岸本葉子(エッセイスト)
・魅力ある一皿(45)「お萩」出久根達郎(作家)
・からだを整え、すこやか毎日(12)「ストレートネックの改善・予防法」佐藤正孝(柔道整復師

 

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